はじめての予約

第一話「はじめての予約」

自分は物心がついた時からドールマスクが好きだった。被りものが好きだった。

どこでこの性癖に目覚めたかは覚えていないけれど、屋上でマスクを被ったアイドルショーをみた時から自分の心が高まっているのを感じていた。

今まで、自分でドールマスクを買おうと迷った事も多かった。
でも、家にも置いて置けない…誰にも言えない秘密だし…

そこでいつも通りSNSを見ていたら、画面に「敗北のドールマスター」のサイトを見つけた。

明らかに自分の胸の鼓動が高まった事がわかった。
ドールマスク!?自分が今まで探し求めていたお店だった。

でも、デリバリーヘルスなんて利用した事がないし女の子と話す事が少ない自分はとても緊張して行けないと思っていた。

仕事中も、女の子の更新されるSNSを見ている度に行きたいという気持ちが高まって来た。
心配な事も沢山ある。お店はどこにあるのか、用意する物があるのか、誰を指名すれば良いのか、自分の気持ちを伝えられるのか…

そこかで相談する所は無いか…そこでお問い合わせフォームを見つけた。エルア店長に直接コミュニケーションを取る方法はこれか…
女性だという事で分からなかったら相談してみよう…

まず、女の子は誰にしよう…
迷ってしまう…ドールのSNSを1番載せているるかちゃんにしよう。
その次は衣装も選ばなくては…!

コース…やっぱり定番と書かれている「Aコース」のアイドルコースに
してみよう…
アイドルコースだと衣装は「レディキュアピンキーが良いかな…」
全身タイツも…!今回は肌色にしよう…!

お店の予約内容を考えている内に自分がすごくノリノリになっている事に気づく。

マスクはアイドルだからアニメ顔が良いなあ…
2番のマスクにしてピンクヴィッグにしてみようかな…

よし、目の前にメモに予約情報も書いた事だし電話しよう、
今日の仕事が終わったら絶対に電話するんだ

そう決めて1週間後の週末の予約をする事にした。
自分のメモに沿って予約が取れた…!

ここから来週末を楽しみにしている自分の生活が始まる。

ずっとドキドキと不安の渦が心を支配していた。

そして、遂に予約当日になってしまった!!!
このようなお店を利用した事がない自分にとっては緊張のあまりあまり眠れなかった。
とりあえず、1時間前の確認電話をドキドキしながらかけた。
よし、今の所順調だ。

五反田東口におすすめされたホテルの前に到着した。
タッチパネルで操作なんてわからない!でもやるしかない。ここまで来たんだ。

無事にホテルの部屋に到着した。
ドキドキが止まらない…ホテル番号をお店に電話しなくては…!

手洗いうがいを済ませて欲しいとの事で、入念に手洗いうがいを済ませて心を落ち着かせていた。

そして、深呼吸をしていた時に、「ピンポーン」とインターホンがなった!!

平常心…平常心…ドキドキする心を落ちつかせてドアを開くと…

「こんにちはーっ」とるかちゃんの笑顔が見えた。

かわいいっここで自分の心臓が一瞬止まったのを感じた。